学校で実施される定期考査は、2か月程度の学習内容に関する到達度テストです。試験範囲も狭く、実施日までの日数もほどほどに短いため、やる気さえあれば、いかようにも満足のいく結果を残すことができます。また、学習した知識が考査後も定着したままにする工夫をすれば、その後の受験勉強にも大いにプラスに働きます。

今、定期考査の成績が芳しくないという学習者の方がいらっしゃるなら、ご自身の学習の仕方を見直していただきたいと思います。定期考査前の学習に限定して伺います。

英語について次に挙げることに取り組んでいますか。

①学校での授業内容をノートに記録し、読み返し、理解を定着させていますか。
②英文のSVスラッシュができますか。
③英文を正しく音読できますか。(音声教材を使って、教科書を見ながらで大丈夫)
④英文をすべてスラッシュ和訳することができますか。
⑤教科書を閉じて(文脈に依存しないで)英文中の単語や表現の意味を言うことができますか。
⑥教科書を閉じて(文脈に依存しないで)日本語に該当する単語や表現を言うことができますか。
⑦以上のことをQ & A形式ですべて答えることができますか。

古文についてはどうですか。

①学校での授業内容(学校が求めていること)をノートに記録し、読み返し、理解を定着させていますか。
②古文を音読できますか。
③古文を現代語訳することができますか。
④古文を品詞分解し各品詞の活用形・原形・意味・接続・敬語・敬意の対象等を言うことができますか。
⑤主語の認定と主語の転換を理解していますか。
⑥以上のことをQ & A形式ですべて答えることができますか。

漢文についてはどうですか。

①学校での授業内容をノートに記録し、読み返し、理解を定着させていますか。
②漢文を音読できますか。
③漢文を和訳できますか。
④白文に訓点をつけることができますか。
⑤白文を書き下し文で書けますか。

学習を大きく阻害する特殊な状況がない限り、高等学校の学習領域の定期考査の成績を上げることは、まったく難しくありません。(簡単です、と言い切ってしまうと、かなり不遜な印象を与える可能性があります)

いわゆる「塾教材」など用いずに、学校の授業で用いられている教科書や副教材を使って、適切な形で指導を受け、学習を進めると、ほぼ例外なく、ほとんどの学習者は、例えば以前は50点や60点だった考査得点が、80点や90点へと上昇します。これは古典や英語を問わずです。

その学習プロセスで学んだことや成功体験を通して、自分をコントロールする力が身につき、受験勉強でも活かされることになります。次元や位相がかなり異なるかも知れませんが、受験勉強に取り組む際の障壁を少なくとも下げてはくれます。

定期考査の成績を上げることが、その後の学習活動のささやかなきっかけとなってほしいと、心から願っています。さあ、みなさん、勉強しましょう。